サロンで美容師をしている人の中には、ボブにしたお客様から「もっと短くしてみたい!」との要望を受けたことがある方も多いのではないでしょうか?しかし、短くし過ぎによる失敗は避けたいというお客様もいらっしゃるでしょう。そのようなケースでは、少しゆとりをもたせたうえで今の形からも確実に変わるショートボブのシルエットをつくりあげることがポイントです。
今回は、明日から使える簡単なショートボブの美しいカット方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ショートボブとは?特徴を解説
ショートヘアの中でもある程度髪の重さがあり、毛先のラインがきれいにそろっているスタイルをボブと呼びます。ショートボブはボブよりも短く、顔まわりやトップ以外の髪はスッキリとカットするヘアスタイルです。後頭部やトップにはほどよいボリュームと丸みが残る、ボブっぽさもありながら重さのないスッキリとしたシルエットが人気のスタイルとなっています。
ショートボブの切り方を実践!ブロッキングからレイヤーまでのカット工程をチェック
それでは、ショートボブの切り方を実際にカットする手順に沿って詳しく解説していきましょう。
ブロッキング
ショートボブは、左右の両サイドとバックサイドを縦半分に分けた4つのブロックに分けてカットしていきます。サイドは、横から顔をみたときの耳よりも前の部分のこと。バックサイドの2ブロックは、両耳の後ろから頭の頂点に向かって結んだラインを正中線に沿って縦半分に分けてとります。
バックサイドのベースカット
1線目のスライスは、耳の後ろから引いたブロックラインの付け根から前上がりになるように正中線へ向かって分けとります。スライスに対して垂直になるように毛束を引き出し、チョップカットでやわらかさを残しながらカット。エレベーションは45度でキープしましょう。
毛量が多ければスライスを増やして同様にカットしていきます。頭の丸みにあわせてパネルを小分けにしながらカットしていくことが大切です。片側を切り終わって反対側をカットしていくときには、左右の長さを1線ごとに確認しながら進めるといいでしょう。
バックセンターは、左右を切り終えた時点で丸く切れているように角をとっておく必要があります。特に1線目と2線目は角が残りやすいので、しっかりと角をとることがポイントです。
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サイドのベースカット
バックサイドで切った手前のガイドを参考に、サイドのベースカットをそろえていきます。毛束は、オンベースで引き出すという点がポイント。エレベーションとカットラインの床面に対する角度をそれぞれ45度になるよう意識して、チョップカットで上下の2ブロックを切り進めていきましょう。
フロントのレイヤー(角とり)の方法
フロントの角をとります。エレベーションの角度は、今までのバックサイドやサイドのカットと同様に45度を意識しましょう。しっかり切っておくことで短めのシルエットとなりますが、この時点では角とり程度で長めにカットしておいても問題ありません。
毛量調整と質感調整の工程をチェック
ベースカットが終わってブローしたあとには、毛量調整と質感調整を行います。サイド、バックサイド、襟足の毛量調整から表面の質感調整、フロントチェックまでの工程を詳しくご紹介しましょう。
サイドの毛量調整
毛量調整はサイドから行います。分けとった毛束の半分あたりの長さからセニングを入れていきましょう。一度に分けとる幅の目安は、1.5~2センチ程度です。
3線目からは、半分より下の位置からセニングを入れていきます。トップは、毛先を少し軽くする程度でOKです。
バックサイドの毛量調整
バックサイドは、ベースカットのときと同様に前上がりでブロッキングします。首まわりは毛量が多いので、根元付近からセニングしていきましょう。ただし、セニングしすぎると長さがなくなるため、入れすぎには注意が必要です。
2線目も根元付近からセニングしていきます。3線目となるハチまわりからは、半分より下の長さあたりからセニングすることがポイント。表面のセニングは毛先のみ行います。
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表面の質感調整
髪の長さの半分程度の位置からチョップカットで表面の重さをとります。バックサイドの中心からサイドに向かってカットしていきましょう。表面までしっかりとすくことで、ショートボブの醍醐味であるかわいらしさを表現できます。
サイドの質感調整は、毛先に近い部分まで十分に重さを取っておくことがポイント。顔まわりの表面まで同様に軽くしておきましょう。
襟足の毛量調整
セニングで重い部分を軽くします。見た目で判断して切り進めて問題ありません。最後に、毛先をコームですくいあげて慎重にチョップカットしていきます。重たい部分と左右のバランスを十分に確認しながら、少しずつカットしましょう。横からみたバランスも確認して整えておくことが大切です。
フロントチェック
毛先に重たい部分があればカットしておきます。さらに、正中線を上に引き出して毛先の質感を軽くしておきましょう。表面の質感を少し軽くしておくだけでも、表面ギリギリに動きが出やすくなります。
スタイリングと仕上げの工程をチェック
アイロンでシルエットコントロールと艶出しをします。サイドの内側は、あまり丸みを出しすぎないようにしましょう。表面に丸みを出して、前からみるときれいなひし形のシルエットになるよう形作ります。バックサイドは表面だけでOK。
アイロンを入れ終わったら、バームとオイルを混ぜたものでスタイリングしていきます。おさまりを良くしたい襟足部分からつけることがポイント。表面に向かって、中の重たい部分につけていきましょう。もみあげの部分は、顔まわりに沿うようにボリュームダウンしておきます。最後に、手に残ったバームとオイルを表面にも馴染ませて完成です。
このほか、耳にかけるアレンジスタイルもおすすめ。サイドの髪を耳にかけたあと、もみあげに少しかぶせるように出すことがポイントです。
まとめ
明日から実践できるショートボブの切り方をご紹介しました。nex ACADEMYでは、ショートボブをはじめとしたカット方法やカラー、パーマなど即戦力として使える技術の動画を多数配信しています。nex ACADEMYに登録して、ぜひ動画でチェックしてみてくださいね。
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