
マッシュショートは、パーマスタイルやストレートなどデザインのバリエーションが豊富で、女性からの人気が高いヘアスタイルです。丸みのあるフォルムが可愛くもあり、スタイリッシュさが際立ち、かっこよさも兼ね備えているのが魅力。
今回は、魅力溢れるマッシュショートの基本的な切り方や仕上げ方を解説します。
また、トレンドスタイルに仕上がるコツもご紹介するので、マッシュショートのカットスキルを上げたい方はぜひ参考にしてくださいね!
マッシュショートとは?特徴を解説

マッシュショートとは、マッシュルームのような丸みのあるショートヘアをいいます。顔周りを包み込むようにラウンドしたデザインや、サイドから前髪のカットラインが特徴的なヘアスタイル。ぱっつん前髪、シースルーバング、前髪パーマなど前髪に変化を付けて楽しむことができるところも魅力のひとつです。
従来のマッシュショートは、襟足を顎ラインの延長線上で切っていました。しかし、最近は顎ラインの延長線上よりも角度を下げた位置でカットし、丸みを持たせるのがトレンドになっています。
マッシュショートの切り方を解説!まずはベースカットをチェック

まずはベースカットの基本やレイヤーの入れ方、ドライ方法をチェックしていきましょう。
ベースカットの基本
王道なマッシュショートの切り方は「ショートグラ2」を使用してカットしていきます。マッシュショートで丸みを残したい場合は、エレベーションは低めで行いましょう。
また、バックサイドも丸みを残すために、エレベーションは15度から始め、徐々に30度ぐらいまで上げていきながらカットします。バックサイドのボリュームが出やすいエリアは、スライスを太めにしてテンションをかけずにナチュラルフォールでカット。

ボリュームが出やすいエリアより下の部分を、あらかじめ長さとエレベーションを合わせておきます。そうすると、髪が降りてきたときに長さがそろうため、この要領でカットすると失敗しづらいです。
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レイヤーの入れ方
マッシュショートは丸みを下の位置に作るため、レイヤーのスタート位置は低くしすぎず、表面から少しだけ入れていくのがポイント。

また、ウエットカットの段階で丸みが作られているのかも重要になります。マッシュショートで大切なのは、動きをつけるのではなく、スタイリングしたときの「締まりと丸みのバランス」です。
分け目の位置を決め、ウエットカットの段階で丸いフォルムに仕上がっているかを意識することが重要になります。
ドライ方法
ドライの際は、乾かす前にミストとオイルを使用して、髪全体にツヤを与えていきます。マッシュショートの場合は、ミストを7~8プッシュ、オイルを1プッシュほど付けて馴染ませます。
お客様の髪の毛の長さや毛量に応じて量を調節しましょう。馴染ませたらそのままドライヤーで乾かします。
マッシュショートの質感調整と仕上げ方法

マッシュショートは、全体の質感調整で雰囲気がガラッと変わります。質感調整のテクニック次第で仕上がりが大きく異なるといっても良いほど重要です。
ここでは、マッシュショートの毛量調整から仕上げ方法まで詳しくご紹介しましょう。
まずはバックサイドの毛量調整を行う
バックサイドの毛量調整は襟足から始めていきましょう。襟足は長めに残しておくことで、骨格に合わせた襟足のシェイプが可能です。襟足の毛量の多い部分は丁寧に取っていきます。必ず2cmスライスで上げていき、2線目はレングスの半分から量を取っていきましょう。3線目からは普段どおり1/3で行います。
しかし、丸みが一番出ているボリュームゾーンの上の方からセニングしていくと、短い毛が飛び出てくる恐れがあるため、半分ぐらいから下の髪を取っていくのがコツです。

バックサイドの質感調整方法のやり方とコツ
サイドの1線目は中間から切っていき、エレベーションの低い部分はしっかり量を取って軽さを出しましょう。2線目は重い箇所のみ軽く切り、3線目はムラができてしまっている箇所の重みを取っていくイメージで行います。

場合によっては、中間から撫でるようにしてセニングをしていくのもOKです。
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顔周りの質感調整
質感調整は、ボリュームの出やすい箇所から収めていき、少し隙間を作るイメージで縦にチョップカットを入れていきます。そして、ウェイトを低くした際にできた溜まった部分を、スライドカットして収めていきましょう。
スライドカットする際は、頭皮から少し離した状態でハサミを毛流れに沿って入れていくのがポイント。
次は、サイド と襟足の調整を施しましょう。サイドは、軽さを自然にするためセニングしていきます。ナチュラルな隙間を作りながら長い所を整えるイメージでスライドカットしていくのもポイント。襟足は、シャープで毛束感のある作りよりも、束感が少なく削ぎ切っていない程度に調整したほうが、今っぽいマッシュショートに仕上がります。
顔周りと前髪の質感調整方法
前髪のうねりやドライが気になる場合は、初めにアイロンをかけていきます。
アイロンをかけていく際のコツは、あまり角度をつけず、前の方に大きく伸ばしながら自然にラウンドさせるイメージです。自然な仕上がりで巻いていないようなナチュラル感が理想的。

前髪を切るときは、放射状で薄めに取っていき、テンションをかけないように押さえます。短めの前髪であれば三角ゾーンを意識しなくてもOKです。前髪のサイドを長くコンケーブのように付ける際は、前に引き出して切ります。
一方で、ワイドバングのマッシュショートにしたい場合は、頭の丸みに合わせて切っていきましょう。
マッシュショートの前髪は、少し重みがありパツッと感のある前髪が今っぽいため、中間からセニングして重みを残すと良いです。
仕上げ
全体の仕上げにはバームを使用し、後ろから付けていきます。乾燥毛の場合は、後ろとサイドを2回に分けて馴染ませていきましょう。後ろとサイドを馴染ませたら、手のひらに残ったバームをもみ込むように前髪に付けていきます。
このとき、サイドバングも忘れずつけましょう。全体にバームを付けたら、密歯のコームでコーミングし面を作っていきます。マッシュショートのスタイリングは、実に簡単でバームと密歯のコームがあれば完成しますよ。
まとめ
マッシュショートの切り方について紹介しました。マッシュショートは丸みのあるフォルムが可愛く人気のある髪型ですが、美しく作り上げるためには繊細なテクニックとコツが必要です。
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